ファクタリングは手数料の他にどんな費用がかかる? 後回しにできるものはある?

ファクタリング
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ファクタリングはすぐに現金が必要なときには非常に効果的な手段となっていますが、ある程度の手数料や費用がかかるということも理解しておく必要があります。

ファクタリングの手数料は売掛先企業の規模やファクタリングの種類によってかわりますので、ファクタリングを行う際には売掛債権に対してどれくらいの手数料がかかり、手取りはどれくらいになるのかということをあらかじめ把握しておくことが大切です。

ここではファクタリングにかかる手数料や諸経費について詳しく解説してきますので、できるだけコストを抑えてファクタリングをするための参考にしてください。

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ファクタリング時にかかる費用

ファクタリングはすばやく現金を手に入れることができるため、資金が必要なときに非常に効果的な方法ですが、ある程度の費用はかかります。

それでは、どのような費用がかかるのかをみていきましょう。

手数料

ファクタリングの手数料の中で一番大きな割合を占めているのが「掛け目」とよばれる手数料です。

これは売掛金の金額に対して決められており、ファクタリングで現金を受け取るときにはこの「掛け目」や諸費用が引かれた額を受け取ることになります。

この掛け目に影響を与える要素は3つあります。

売掛元企業の信用力

「掛け目」の割合は、売掛元企業の信用力や業績によって変動します。

売掛債権を発行した企業の信頼性が高ければ倒産などのリスクが低くなり、ファクタリング会社が確実に売掛金を回収できる可能性が高くなります。

このような理由から、売掛元企業の信用力が高ければ高いほど手数料が安くなり、業績や取引状況に不安がある場合は手数料が高くなる仕組みとなっています。

持ち込み債権の売掛サイト

持ち込み債権の売掛サイトとは、売掛金回収日までの予定期日のことをいいます。

売掛金回収日までの期間が長ければ、ファクタリング会社が売掛元企業から現金を受け取る日にちが遅くなってしまうため、手数料が高くなります。

逆に回収日が間近なものであれば、すぐにファクタリング会社が現金を回収できるため、手数料が低くなります。

ファクタリングの種類

ファクタリングには2社間ファクタリングと3社間ファクタリングがあります。

3社間のファクタリングの場合は、売掛債権の譲渡を売掛元企業に通知します。

そして、ファクタリング会社が売掛元企業から直接お金を受け取れることからリスクが低くなり、その分手数料が安くなります。

逆に2社間ファクタリングでは、売掛元企業に売掛債権譲渡を知らせずに行います。

2社間ファクタリングでは売掛債権の期日に利用者が売掛金を売掛元企業から受け取った後、ファクタリング会社に現金を返済するという流れになるため、時には現金を持ち逃げしてしまう利用者もいます。

このようなことから、2社間ファクタリングはファクタリング会社のリスクが大きくなるため、手数料も高くなっているのです。

2社間と3社間の手数料の相場は以下のようになっています。

2社間ファクタリングであっても、一度取引をして信頼できる企業だと認められた場合、2回目以降の手数料が安くなります。

ファクタリングの種類 手数料
3社間ファクタリング 1~10%
2社間ファクタリング(初回) 10~30%
2社間ファクタリング(継続) 8%~15%

着手金

着手金とは、ファクタリング会社を利用するときに払う費用のことをいいます。

一般的には着手金の相場は3万円ほどとなっています。

ただ、最近は着手金は無料としているファクタリング会社も多くなっていることから、着手金無料の会社を選んだほうが良いでしょう。

諸経費

ファクタリングは売掛債権を譲渡する契約を行うため、登記費用などの実費がかかる場合があります。

事務手数料(審査料) 0~1万円
契約書に貼付する収入印紙代 契約金額により変動する
債権譲渡登記費用(譲渡登記の場合) 7,500円
債権譲渡登記抹消費用(登記後抹消するとき) 1,000円
司法書士の報酬 5万円前後
交通費 実費

事務手数料

事務手数料は審査手数料とも呼ばれており、必要書類を集めて審査をしたり、買取価格の算定、面談、契約書作成などを行うための調査費用や人件費となっています。

相場は数千円程度となっていますが、この事務手数料がかからなない会社もあります。

収入印紙代

ファクタリングでは利用会社とファクタリング会社で契約書を締結しますので、その契約書に貼る収入印紙が必要です。

契約書に収入印紙を貼ることは法律で定められているため、この費用を安くすることはできません。

また、収入印紙代は契約金額によって決められているため、どのファクタリング会社を利用してもかかる費用は同じです。

収入印紙の金額の一例は、以下のようになっており、売掛金額が大きければ大きいほど、収入印紙の負担額も高くなる仕組みとなっています。

300万超~500万以下 1,000円
1,000万超~2,000万以下 4,000円
5,000万超~1億円以下 20,000円
2億円超~3億円以下 60,000円
3億円超~5億円以下 100,000円

債権譲渡登記費用や債権譲渡登記抹消費用

2社間のファクタリングでは、債権譲渡登記を行う必要があり、1件につき7,500円かかります。

また、債権譲渡登記抹消が必要な場合は、別途1,000円が必要です。

司法書士の報酬

債権譲渡登記では、一般的に司法書士に手続きを依頼することが多くなっています。

司法書士の報酬の相場は5万円前後となっています。

また、ファクタリング会社が司法書士紹介料をとることがあり、その場合は3万円前後が相場となっています。

交通費

ファクタリング会社は首都圏に多いため、利用者が地方の場合は交通費が実費でかかります。

ファクタリングの手数料を安くするためのポイント

ファクタリングではある程度の手数料かかってしまいますが、少しでも手数料を安く抑えたほうが受け取る現金が増え、資金繰りにも良い影響を与えます。

ファクタリングの手数料を安くするコツはいくつかありますので参考にしてください。

3社間のファクタリングにする

2社間ファクタリングでは「債権譲渡登記」が必要なため、司法書士代や印紙代などがかかり、手数料がかなり高くなってしまいます。

2社間であれば、登記にかかる費用がまったく必要ありませんので、その分手数料を安く抑えることができます。

信頼性の高さをアピールする

ファクタリングの手数料は上記の表のように幅があり、リスクが高いと判断された利用者は、手数料が高くなる傾向にあります。

ファクタリング会社を利用するときには、信頼性が高い企業であることを伝えることで手数料を安くしてもらえる可能性がありますので、決算書や過去の入金履歴などを持参し、信頼性の高さをアピールすると良いでしょう。

また、社長の面談や社員の電話対応などをきちんとした態度で行うことも大切です。

継続的にファクタリング会社を利用する

今後継続的にファクタリング利用を考えている場合、ファクタリング会社にとっては「お得意様」になる可能性が高いため、手数料を優遇してもらえる可能性があります。

今後もファクタリング会社を利用する可能性がある場合は、それをしっかりと伝えるようにしましょう。

複数社で見積りをとっていることを伝える

複数社でファクタリングの見積をとっていると伝えることで、手数料を安くしてもらえる場合があります。

ファクタリング会社にとっても、会社の利益を上げるために利用者を増やしたいという意図がありますし、信頼性が高く、今後も継続的にファクタリングを利用してもらえる利用者であれば、他社ではなく自社でファクタリングをおこなってもらいたいと考えるからです。

ファクタリングの手数料は会社によって大きく異なる場合もあるため、実際に複数の見積りをとって比較検討してみると良いでしょう。

ファクタリング会社の担当者と信頼関係を築く

ファクタリングの手数料は、色々な要素を勘案して担当者が決めるものです。

担当者に良い心証を与え、信頼関係を築くことで手数料を安くしてもらえる可能性があります。

ファクタリングの手数料を決める審査ではビジネスマンとしての常識があるか、信用できる人間かどうかも判断されますので、審査に役に立つような売掛元企業の詳細な情報を用意したり、提出書類をもれなくそろえるなど、しっかりとした対応をすることが大切です。

後回しにできる費用はあるのか

ファクタリングにはある程度まとまった費用がかかりますが、その中で後回しにできる費用はありません。

ファクタリングでは手数料や費用が含まれた「留保金」を最初に預ける必要があるからです。

留保金とは、売掛金が入金されるまでの間「保険」としてファクタリング会社が余分に預かるお金のことをいいます。

この留保金の中には手数料や審査料、実費が含まれており、売掛金が無事にファクタリング会社に入金されたあとは、留保金からこれらの費用を差し引いた金額が利用者に返金されることになります。

後回しにできる費用はなく、実際は「手数料や費用よりも多めのお金」を留保金として最初にファクタリングに預けることになるということを覚えておきましょう。

まとめ

ファクタリングでは手数料や様々な費用がかかります。

そして、それらの金額はファクタリングの種類や売掛元企業の信用力などによって大きく変動しますので、そのことをしっかりと理解しておくことが大切です。

特に、2社間ファクタリングでは登記費用や司法書士の費用がかかり、コストが大きくなります。

できるだけ安い費用でファクタリングを行いたい場合は、3社間ファクタリングがおすすめです。

また、ファクタリング会社によい心証を与えることや、継続的にファクタリングを利用するかによっても手数料がかわってきますので、できるだけ低い手数料でファクタリングを行えるように工夫することをおすすめします。

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